小川:屋外でしばしば選ばれるお花畑での撮影シーン。できれば花が密集している場所で撮りたいものです。これだ、という位置を決めたら、用意しておいた台にのせます。小型の犬の場合、花の位置と高さを合わせるのにも有効。
<椅子などのインテリアを使う>
小川:室内で撮影する場合、犬がそのまま床にいるとつい動き回りがち。そこで背景に合うインテリアを使うと撮りやすくなります。この作例の場合は、椅子に座らせて動きを制限しています。
■視線を誘導し撮影する
いかに注意を引き寄せるか。子どものポートレートと比較すると把握しやすい。
<遊具で遊びながら片手で撮影>
小川:24~70ミリのレンズを使い、近い距離で遊びながら撮影します。右手にカメラ、左手におもちゃなどを持ち、遊びながら撮ると生き生きとした表情がねらえます。
<表情を声色で誘い出す>
小川:カメラを構えたら、犬の鳴き声をまねた声を発します。すると、「何だろう?」と一瞬とまってくれます。バッチリ目線をもらえたところがシャッターチャンス。うまくいくと、声をよく聞こうとして首をかしげてくれます。
<二人一組で誘導>
小川:犬のポートレートとして雰囲気を出したいときには、カメラ目線以外もほしいもの。その場合は、別の人に見てほしい方向の先にいてもらいます。名前を呼んだり、おもちゃで気を引いたりした瞬間をキャッチ。
【レベル2】光とボケの扱い
■毛並みが映える光をみつける
可愛いパートナーがもっとも輝くようにするには、どんな光を選べばいいのか? 大きさや毛並みに配慮しつつ最適な条件で撮ってみたい。
<室内で使いやすい逆光と半逆光>
小川:半逆光は毛の輪郭もきれいに出るし、質感もよく出るのでおすすめです。ただし、どうしても顔の部分が暗くなりがちに。光をそこにプラスするためには、A3サイズぐらいの白い厚紙などを用意し、レフの代わりにするといいですね。
<斜光を意識する>
小川:順光で撮ると犬はどうしてもまぶしがるし、毛並みもペッタリしがちでナチュラルな表情はねらえません。斜光だとそれほどまぶしそうな目にならず、ほどよい影が出て有用です。いちばん使いやすい光だと思います。