袋入りインスタント麺の定番ブランド「サッポロ一番」。元祖ともいえる王道の「しょうゆ」、奥深いコクと風味が人気の「みそ」、野菜のうまみが効いたスープが特徴の「しお」とそれぞれ良さがありますが、皆さんはいちばんアレンジを楽しむのに適している種類はどれだと思いますか?
 それは「サッポロ一番 塩らーめん」だと豪語するのは、タベアルキストとして知られるマッキー牧元さん。無限のアレンジが広がる懐の深さが「サッポロ一番 塩らーめん」にはあるのだといいます。
 本書『超一流のサッポロ一番の作り方』はマッキーさんが「サッポロ一番 塩らーめん」を使って生み出した驚きのアレンジレシピが掲載された一冊。手間をかけず、10分以内で作れて、高級食材は使わない......などの決め事のもと選ばれた、バラエティに富んだ9種類のレシピが並んでいます。
 たとえば、マッキーさんの食卓登場率ナンバー1だという「タンメン風」。ただ野菜をたくさん入れればよいわけではなくて、麺の茹で時間を2分半にしたり、スープは別鍋で作ったり。ちょっとしたこだわりを加えるだけで、うんとおいしい一品になることがわかります。あ、調理中は「白菜、椎茸、に~んじん♪」と歌うのも忘れてはいけないそう(若い方はこのCM知ってるかしら......)!
 ほかにも、チーズが溶けて絡まりイタリアンのような味わいを楽しめる「ナポリ風」、ごま油の風味とキムチで韓国の味になるという「ソウル風」、トマトや香菜、タバスコなどを使って辛味と酸味のパンチを効かせた「メキシコ風」、卵とチーズがクリーミーな「カルボナーラ風」などアレンジは本当に多彩。ここまで自由自在に応用できるのは、やはり「サッポロ一番 塩らーめん」だからこそ。
 「どう調理するかを考えるのが楽しくて、サッポロ一番塩らーめんを選ぶのである。しょうゆ味やみそラーメンではなく、断じて『塩らーめん』なのである。どんなアレンジにも対応するこの懐の深さ、包容力がいい。その付き合いはもうかれこれ30~40年は経っているだろうか」とマッキーさんが絶賛するのもなんとなくわかります。
 さて、タイトルだけ見ると一冊まるまる、サッポロ一番 塩らーめんのアレンジが載っているのかと思ってしまいますが、実はそうではありません。昼メシの定番・焼きそば、TGKこと玉子かけごはんや目玉焼きといった卵料理など、さまざまな"超一流"の作り方がここには集まっています。
 ほかにも、「超一流の食べ方」として吉野家の牛丼、王将の餃子、ナポリタン、とんかつなどの絶対マネしたくなる食べ方を披露。「超一流の駅弁勝負」なる項目では、崎陽軒のシウマイ弁当の食べ方お作法なんてものも......。
 ああ、もう読んでいるだけですぐさま試してみたくなる! レシピ通りにただ作るだけでなく、自分なりの作り方や食べ方を見つけるのもこれまた食の楽しみ。そんなことに気付かせてくれるマッキー牧元さんの『超一流のサッポロ一番の作り方』。グルメな皆さんの参考書としておそばに一冊、いかがでしょうか。