英会話を学ぶ人の多くは品のある英語を話したいと思っているだろう。しかし「学校の先生で英語を教えている人でも、婉曲表現や敬語表現が抜け落ちていることが多い」と著者は指摘する。本書は他者への気づかいを伝えるための表現法を教えてくれる。
コミュニケーションの基本を丁寧に説いているのが印象的。たとえば「失礼な質問と対応」の項目。「血液型は何ですか?」「顔小さいですね!」などの言葉が失礼かもしれないという想像を私たちはできているだろうか。血液型はプライベートな部分だと感じる人もいるし、容姿に触れることは一般的に避けるべきだとの説明がある。異文化理解と同時に、自らの気配りに足りない部分を見直すきっかけになる。
著者の細やかな神経のゆきとどいた、品格ある英語本だ。
※週刊朝日 2018年9月21日号
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