「でも歌うシーンは本当に嫌だった! 日常生活でみんなで歌うのは好きですけど、撮影の本番中は全員喋らないじゃないですか。当たり前だけど。しーんとしてる中、スキップしながら笛を振り回しながら歌うシーンは、もうどこに集中していいのかわからなかったんです。幼馴染の4人で『ふるさと』を歌うところも、最初に1人で歌い始める奈緒ちゃんの役だったら、絶対に嫌だったと思う」
今年3月には高校を卒業。周囲が大学や専門学校に進学したりする中で、永野さんは仕事に専念することを決めた。高校時代は『俺物語!!』や『帝一の國』など話題作にも次々と出演し、多忙を極めた。クランクアップでもらった花束を持って学校に直行し、テスト期間中は撮影現場から学校に通ったこともあった。
「お仕事と両立していくしんどさを考えたら、進学しないほうが私には向いているなと思って。一つのことに集中したいタイプなんです」
その集中力と芯の強いキャラクターで、苦労も壁もきっと軽やかに超えていく。(取材・文/AERA dot.編集部・金城珠代)