ULTRON 40mm F2 SLIIS Aspherical
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ULTRON 40mm F2 SLIIS Aspherical
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クラシカルなデザインのフォクトレンダー第2弾

 往時のニッコールオートレンズに外観がよく似ていたフォクトレンダーNOKTON58mmF1.4SL IIS。これに続く第2弾の登場だ。

 外観はNikkor Auto50mm F2の初期タイプと見紛うばかり。フォーカスリングのローレットは深く、指がかりがいい。絞り環には露出計連動のためのカニのはさみ(露出計連動爪)があり、またAi連動時ファインダー内に絞り値を表示するための刻印もあり、マウント基部に金属接点を設け、CPUを内蔵している。純正のニッコールならMFのAi-SとPタイプの機能を合体させたもの。現在までに発売されたあらゆるニコンFマウント一眼レフに使えるオールラウンダーだ。

 光学系は2002年に登場したULTRON40mm F2 SL(その後のSLIIも同じ)を踏襲したもの。繊細な描写はすでに定評がある。最初の登場時はやや厚みのあるパンケーキタイプだったが、クラシックなデザインの本レンズのほうが洗練されてみえる。フィルムニコンからデジタルまでカメラを選ばないデザインだ。100周年を迎えたニコンのオマージュとしての意味合いもあり、興味深い企画である。

“カニのはさみ”を備えていることに敬意を表し、ニコマートFTNに装着。通称“ニコンのガチャガチャ”による開放F値設定を行う。最短撮影距離で撮影。絞りは1段ほど絞ったところ。合焦点の線は細く、ボケ味もなだらかだ●ニコマートFTN・AE(絞りf2.8・500分の1秒)・フジクロームプロビア100F
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“カニのはさみ”を備えていることに敬意を表し、ニコマートFTNに装着。通称“ニコンのガチャガチャ”による開放F値設定を行う。最短撮影距離で撮影。絞りは1段ほど絞ったところ。合焦点の線は細く、ボケ味もなだらかだ●ニコマートFTN・AE(絞りf2.8・500分の1秒)・フジクロームプロビア100F

◆赤城耕一

●焦点距離・F値:40ミリ・F2●レンズ構成:5群6枚(非球面レンズ1枚)●画角:57°●最短撮影距離:0.25メートル●最大撮影倍率:1:4●フィルター径:φ52ミリ●マウント:ニコンF(Ai-S)●大きさ・重さ:φ66.3×37.5ミリ・260グラム●価格:税別6万円●URL:http://www.cosina.co.jp/