「獲得できない場合はダメージが大きい」

 佐々木のドラフト指名も異例のケースだ。メジャーのドラフト結果を待つ必要が生じるようなドラフト指名は例がないため、球団によって考え方が分かれる。パ・リーグ球団のスカウトは指名に否定的な見解を示す。

「ウチは佐々木を指名する可能性が低いと思います。いい選手であることは間違いないですが、1位か2位で指名して獲得できないとなった場合にダメージが大きい。仮に獲得できても佐々木朗希のように故障であまり稼働できず、5年間ほどでポスティングシステムを使ってメジャー挑戦することになれば、プラスが大きいとは言えない。アマチュア球界には他にも将来が有望な選手がいますし、そちらを指名することになるでしょう」

 各球団の思惑が交錯する中、佐々木の動向が注目される。

(ライター・今川秀悟)

こちらの記事もおすすめ 佐々木麟太郎も選んだ「アスリート留学」続々 「勉強1番、スポーツ2番」でもアメリカの大学を目指すワケ
[AERA最新号はこちら]