佐々木圭一(ささき・けいいち)コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師 上智大学大学院を卒業後、97年大手広告会社に入社。後に伝説のクリエーター、リー・クロウのもと米国で2年間インターナショナルな仕事に従事。日本人初、米国の広告賞One Show Designでゴールド賞を獲得(Mr.Children)。カンヌ国際クリエイティブアワードでゴールド賞他計6つ獲得、など国内外55のアワードを入賞受賞。福岡県クリエイティブディレクター、シェラトンJAPANクリエイティブディレクター、などブランディング、広告CM制作多数twitter:@keiichisasaki Facebook:www.facebook.com/k1countryfree HP: www.ugokasu.co.jp
佐々木圭一(ささき・けいいち)
コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師 上智大学大学院を卒業後、97年大手広告会社に入社。後に伝説のクリエーター、リー・クロウのもと米国で2年間インターナショナルな仕事に従事。日本人初、米国の広告賞One Show Designでゴールド賞を獲得(Mr.Children)。カンヌ国際クリエイティブアワードでゴールド賞他計6つ獲得、など国内外55のアワードを入賞受賞。福岡県クリエイティブディレクター、シェラトンJAPANクリエイティブディレクター、などブランディング、広告CM制作多数

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 かんたんなのに、すぐ使える“伝え方の技術”を紹介し、シリーズ92万部突破の大ベストセラーとなった『伝え方が9割』。ついに、まんが版が発売です!原作が『伝え方が9割』なだけに、するする読めて、わかりやすい!この物語は、伝えベタな編集者、五十嵐舞が、謎のオネエに出会うことから始まります。実は、「伝え方」には法則があって学べることを知り、困難を乗りこえていくストーリー。

●『伝え方が9割』が、ついにまんがに!主人公は美人編集者!

 女性ファッション誌『BB』編集者の舞。営業から、念願の『BB』編集部に異動して2年目になります。しかし、「モデルを説得できない」「デザイナーにお願いできない」「女優のわがままをうまくかわせない」…などのさまざまな壁にぶつかり、悩んでいました。

 そんなとき、偶然出会った謎のオネエ、マリア。「あんたの仕事がうまくいかないのは、伝え方がへただから」とズバリ指摘されます。「伝え方には技術があり、それは誰にでも身につけられる技術」だと教えられます。

 その技術に興味を持ちながらも、「本当に伝え方で人の心を変えられるのかな…」と不安を抱く舞に、マリアはある問題を出します。

●謎のオネエがだした、伝え方の問題

「あなたはこのカフェのウエイトレス。利益率の高いデザートも食べてもらいたい。どうやってお客に伝える?」

 それに、舞が出した答えは…

「デ…デザートはいかがでしょうか?」

「0点。あんただってそれじゃ注文しないでしょ」

 とあえなく却下したマリア。彼女は、「7つの切り口」の中から、「選択の自由」を使ってこう言います。

●「選択の自由」は、どちらを選ばれてもいい選択肢を出し、AかBかどちらがいい?と聞く技術

「デザートに、フルーツタルトとマンゴーアイスがあります。
どちらかいかがですか?」

「選択の自由」は、どちらを選ばれてもいい選択肢を出し、AかBかどちらがいい?と聞く技術です。

 舞のように「デザートはいかがでしょうか?」とストレートに伝えると、「いらない」と返されてしまう恐れがあります。

 しかし、「フルーツタルトとマンゴーアイス、どちらかいかがですか?」と2つを提示すると、「デザートを頼むか、頼まないか」という思考から、「フルーツタルトとマンゴーアイス、どちらを選ぼうか」という思考に切り替わります。

他人からのお願いに対して「イエス」と言うとき、人は「決断」をしなくてはなりません。しかし、誰しも決断には慎重になるもの。たとえそのお願いが自身にメリットのあるものであっても、「イエス」と言わないことさえあります。それぐらい、人は「決断」が得意ではないのです。

 一方で、人は2つ選択肢があるときの「比較」が得意です。「あちらより、こちらのほうがいい」と、気軽に言うことができます。実は比較すること自体では決断ではないのですが、「こちらがいい」と言ってしまうと、頭の中でそれを決断したかのように錯覚してしまう。その心理を利用するのがこの、「選択の自由」です。

「選択の自由」は、この例だけではなく、私たちの日常生活で非常に役立ちます。

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