
衆院選後の与党入りの可能性も
初鹿野さんの場合は前回の衆院選で頑張ったということと、元警察官なので治安維持に関してはプロフェッショナルだと思ったのでお願いしました。でも、前回はそこまでの発言ではなかったんですよね。今回、神奈川の候補になってからは、SNSだけではなく、3回は直接電話して注意していますから、後半は彼の発信は減っていると思うんですよ。
――街頭演説の際は参政党に抗議する人も大勢集まりました。そうした人に対して、一部の支持者が「お前ナニジンだ」などと詰め寄っている映像が多数残っています。
いや、でも結局、一般の支持者は我々、どうしようもないんですよ。党員だったら注意もできるし除名処分もやってきましたけれど、そもそも本当に支持者かすらわからないし。
――とはいえ、彼らも参政党の主張にあおられて街頭に出てきた、そして今回の議席はそうした差別主義者の票に支えられた面もあると思います。
そんな人は一部ですし、参政党に居着かないですよ、私たちの考えと違いますから。今回参政党の人気が出たから、我々がやり玉に挙がっていますけれど、外国人に対して危ないことを言っている団体はいくつもあります。一部、一緒にやろうと言ってきた人たちもいましたが、断っているんです。「外国人を追い出せ」みたいなことを言う党員がいたら、「党の主張とは違うからやめてください」というふうに、こっちは抑えている側なんですよね。
――では、差別発言をする人は支持者ではない?
ちゃんとわかってない人たちでしょうね。彼らはいずれ、(政策や対応が)「生ぬるい」と、私たちに怒ってきますよ。でも、「外国人労働者を全く受け入れるな」とか「外国人を追い出せ」とか、あり得ないじゃないですか。「受け入れる以上は責任があるから、ちゃんとルールをつくりましょう」と言っているだけなんです。我々も本当に迷惑しています。
(聞き手・構成/AERA編集部・川口穣)
【前編】参政党・神谷代表「私もメロンパンを食べています」 過去の数々の発信に釈明 さや氏の核武装発言には「示しがつかない」とも