【INGS】CONA 統括マネージャー:久保田大樹(くぼた・だいき)/1992年生まれ、東京都出身。2014年、大学在学中にCONA 川崎店でアルバイト開始。15年に大学卒業後、INGS入社。17年に最年少でのエリアマネージャー、24年にCONAブランド責任者に就任(撮影/写真映像部・佐藤創紀)
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 全国各地のそれぞれの職場にいる、優れた技能やノウハウを持つ人が登場する連載「職場の神様」。様々な分野で活躍する人たちの神業と仕事の極意を紹介する。AERA2025年6月16日号にはINGS CONA 統括マネージャー 久保田大樹さんが登場した。

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 石窯で焼く直径25センチのピザを1枚500円(税抜き)で提供する。訪れた客のほぼ100%が注文するという看板商品だ。驚きの価格だが、メニューは30種類以上。物価高の昨今でも、決して変えずに守り続けてきた。

「作る立場からするとたくさん焼いたうちの一枚かもしれませんが、お客さんはその一枚を味わいに足を運んでくれている。いい加減なものは絶対に作れません」

 ピザ作りは生地を練ることから始まる。独自にブレンドした小麦粉にオリーブオイルなどを加え、生地全体に均一に力が加わるよう、丁寧にこねる。表面がなめらかになったら切り分けて丸めておく。

 注文を受けてからピザ生地を麺棒でのばす。ある程度のびたら両手で中心から放射状に広げながら、円形に整える。具材をトッピングしたら、350〜400度で1分〜1分半かけて焼き上げる。

「慣れないうちはいびつな形になったり、焦がしたり……。毎回同じクオリティーを提供できるようになるまで、試行錯誤の連続でした」

 アルバイトとして始めた仕事だったが、「店をもっとよくしたい」という思いから、社員として就職。高いモチベーションとリーダーシップを評価され、新卒2年目でマネージャーに抜擢された。

 現在の統括マネージャーというポジションは、役員を除けばトップだ。後輩たちを育てる立場として、各店舗を予告せずに回り、サービスのレベルやピザのできばえをチェックする。仕事ぶりを褒めたり、時には叱ったりしながら、やりがいを持って働いてもらえる職場づくりを目指している。

「接客や調理の仕事は手順やルールに従って繰り返すため、単調になってしまいがちです。そうした日常でも、スキルアップや仕事の効率化といった目標を掲げ、達成することで給料やポジションを上げられる評価制度を採用しています」

 現在、関東を中心に全国46店舗を展開している。「目標は今CONAがない地域にも出店し、店舗数を100にまで増やすこと。多くの人にCONAの魅力を広めたい」

(ライター・浴野朝香)

AERA 2025年6月16日号

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