私自身が珍しいものをもらうのもすごくうれしいです。

 この間は、茨城県の人からレンコンの形をしたサブレをもらいました。

「レンコン形のサブレ」と聞いただけで見てみたくてたまらなくなり、その場で開けて居合わせた人みんなで食べました。

 そのときに「堀野さん、食に対する好奇心が強いんですね」と言われ、「ああ、そうなんだ」と初めて気づきました。

 自分ではただの食いしん坊だと思っていたのですが、なるほど、言われてみれば「好奇心が強い」と言うほうがしっくりくるかもしれませんね。

 これまでどれほどたくさんの「初めての味」に接してきたことでしょう。

 あまりに多すぎて逆に思い出すのが難しいですが、それこそが幸せに生きてこられた証のような気がします。

 何度も同じことを繰り返すと「老いの繰り言」と言われそうですが、何かを食べたとき「おいしい」と感じられることって、すごく大事なことだと思うのです。
 

こちらの記事もおすすめ 102歳現役美容部員「テレビは気が済むまでOK」 ボケないためには、知らないことを知って楽しむべし
[AERA最新号はこちら]