
AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:コツコツ長期で何かを続けることが苦手です。昔から各種勉強、運動、趣味も続かず途中でモチベが切れてしまいます。その結果、趣味らしい趣味もありません。周囲はコツコツがブームで3週間続ければ習慣になるなどのヒントが溢れていますが、きっと実行できない自分がつらいです。人生後半を充実させていきたいですが、「続かない人間」という自己評価とどう向き合えば良いでしょうか。(女性/主婦/57歳/おうし座)
A:このお便りはすごく身につまされました。年齢的な問題が大きい気がしますが、例えば新しい趣味を持ってみようとか、自分なりにやってみたいことがあっても、いざそのために時間を取って実行していくのは本当に難しい。これはもう体力によるところでしかありませんが、もっと年齢が若い時はすぐ実行に移せた気がするんです。大人になって、日常業務以外で、プラス1の行動を定期的なプログラムとして毎日の生活に組み込むって、相当の覚悟がないとできないですよね。
そんな中ですが、僕が現在進行形で継続できている成功事例が一つだけあります。週に1回のジョギングです。去年の秋ぐらいから始めて、毎週続いています。
続けられているコツは何かというと、1日1回はジョギングのことを意識しているからなんじゃないかと思っています。道をただ歩いてる時でもちょっと太ももをあげてみたり、腕を振ってみたり、ストレッチをしたり。
ジョギングの「種火」を消さないようにするイメージです。毎日「今週もジョギングがあるぞ」ということを自分に突きつける。ジョギング実行デー以外の6日間は、ジョギングのための準備期間にしておきます。30秒や1分だけでもジョギングのことを考えるようにすると、意識が変わってきます。
ほら、キャンプで焚き火とかするときの、あの火おこしと一緒です。種火を一度消してしまうと、また火をおこすのにめちゃくちゃ労力がかかりますよね。
もう一回火をおこしてまたジョギングをしよう、というのも同じ。種火だけは消さないようにしておくと、意外と続けられるから、ぜひやってみてほしいです。
おうし座は「0か100か」みたいなところがあります。例えば自分にとってお気に入りのアニメとかがあったら、それを繰り返し見ることが多くて、新しいアニメに手をつけてまた「好き」を新規開拓していくのが、ちょっと億劫になっちゃうことがあるんですよね。
スタートダッシュに苦労して、エンジンが温まるまで時間がかかっちゃうから「やっぱりいいや」になりがちだけど、盛り上がってきたらちゃんと続けられる人たちです。そういう意味でも、種火を消さないイメージはおすすめします。
※AERA 2025年5月26日号
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