これを受け、MCのハライチは「歪んだ愛の形」「時代が進んだら問題視されるかもしれない」などと言って笑いを誘っていたが、ネット上では「いつも仲良しで微笑ましい」「天野さんの愛を雛形さんがちゃんと受け入れているし、相性良いと思う」などと好意的な声が目立つ。同夫妻の人気について、お笑いやバラエティー番組に造詣の深いライターの新越谷ノリヲ氏は次のように分析する。
「おしどり夫婦というキャラクターはバラエティーや情報番組では昔から一定の需要がありますから、雛形夫妻もある程度は戦略的に考えていると思いますよ。その中でも、この2人の定番エピソードになっているのが今回の『ぽかぽか』でも語られたGPSによる位置情報の共有ですが、このエピソードが絶妙なのが、『愛が深い』『微笑ましい』という反応と、それとは真逆の『やりすぎ』『気持ち悪い』という意見が必ず発生するというところです。ただ仲がいいだけでなく、賛否両論を呼ぶことで話題性を提供している。MCやスタジオゲストもいろいろな角度からツッコめますし、言い方は悪いですがおしどり夫婦キャラにとってGPSというツールは便利な金脈と言えるかもしれませんね」
「めちゃイケ」を経験した生き字引
トーク力が高く、バラエティー番組で安心感のある雛形だが、彼女の代表的な番組といえば1995年からレギュラー出演した「めちゃ×2モテたいッ!」と後継番組「めちゃ×2イケてるッ!」(共にフジテレビ系)だろう。前出の新越谷氏が振り返る。
「雛形さんのバラエティータレントとしての地位を確立した『めちゃイケ』ですが、90年代のフジテレビの雰囲気そのままに、よくいえばイケイケ、その半面で収録が過酷なことでも知られており、出演メンバーたちはたびたびそのエピソードを語っています。
雛形さん自身も22年に出演したトーク番組で当時の現場の様子を振り返り、『めちゃイケ』の片岡飛鳥プロデューサーから『ブッ殺すぞ!』とメンバーが怒鳴られたり、週2日丸々拘束されて出番がほとんどなかったりしたこともあったなどと語っていました。『めちゃイケ』のような制作環境で番組が作られることはもうないでしょうから、ある意味、雛形さんはバラエティーの生き字引のような存在として、今後も重宝されていくでしょうね」
なお、雛形は今月9日に公開された短編映画「Victims」に出演しているが、同作は「めちゃイケ」で共演していた極楽とんぼ・加藤浩次の初監督作品。ゆえにネット上では「加藤さんの映画に雛形さんが出るのはアツい!」といった声も見られる。
10代でグラビアアイドルとしてブレーク後、進化しながら芸能界の第一線で活躍し続けてきた雛形。夫との関係もますます注目されそうだ。
(小林保子)
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