
全国各地のそれぞれの職場にいる、優れた技能やノウハウを持つ人が登場する連載「職場の神様」。様々な分野で活躍する人たちの神業と仕事の極意を紹介する。AERA2025年5月5日-5月12日合併号にはCTF GROUP 代表取締役 山本真聖さんが登場した。
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新たな顧客や市場を開拓したいが、営業担当が足りない──。こうした悩みを抱える中小企業の経営者向けに、在宅ワーカーを活用した独自の営業支援サービスを提供する。
「スキルはあるのに子育てや家族の介護などで外に働きに出られない人は多い。労働人口が減るなか、貴重な人材が眠ったままにならないような仕組みを導入しました」
希望する在宅ワーカーは右肩上がりで増え、毎月20人ほどを採用。現在国内外の200人以上が働いていて、うち女性が7、8割を占める。
業務のうち市場調査やターゲット層の選定、電話やメールでのアプローチ、面談のアポイントを取るところまでを受け持つ。実際の商談は社員が担当するが、在宅ワーカーも、担当の業界や業種、会社のサービスや商材の特性などを理解しておく必要がある。
「在宅ワーカーはかつて営業の仕事をしていた人がほとんどですが、未経験者もいます。担当者のスキルや経験に依存することなく、一貫して同様の成果を生み出せるようにマニュアルを作り、社員が研修を行っています」
前職でベンチャー企業の営業支援業務を経験。経営者の多くが人材不足に悩み、マーケティングで課題を抱えていた。人材が必要な会社と、仕事の時間や場所が限られている人材をマッチングすれば双方にプラスになると、会社の設立に至った。
在宅ワーカーへのアンケートでは、「柔軟な働き方ができる」「地方にいながら全国の中小企業の経営者と話す機会が持てる」といった声が寄せられるという。
「責任感が強い人が多く、PCのスキルもあってとても助かっている。今後はAIも活用して自動化を進め、運用の生産性を上げていきたい。中小企業がさらに導入しやすい仕組みを作っていければ」
昨年11月には在宅ワーカーを含めたすべての従業員がよりよく働けるようにと、自己投資や成長を応援する福利厚生制度を導入した。
「自分のスキルを上げることに時間とお金を費やすことは大切。できることが増えると、仕事がもっと楽しくなるはず」
(ライター・浴野朝香)
※AERA 2025年5月5日-5月12日合併号
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