
「コンビニ百里の道をゆく」は、ローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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企業と製品・サービスブランドを合わせた1千ブランドを対象に、ブランド価値を評価する「ブランド・ジャパン2025」の一般生活者ランキングで、ローソンが第3位になりました。
この調査は今年で25回目。ローソンは昨年の40位からの急上昇でした。1位はYouTubeで、2位はGoogleと、日本の企業ではローソンがトップ。4位の無印良品、5位のユニクロも上回るお客様の評価の高さに、色々なありがとうで胸が一杯になりました。
私がローソンに入社した11年前、加盟店さんからよく言われたのは、現場では「コンビニのくせに」といった見方をされることもあり、そんな状況を「変えていってください」ということでした。
しかしここ数年、コロナ禍で私たちの日常生活にさまざまな困難があるなか、お客様から「ありがとう」という言葉をかけられることが増えるなど、社会が私たちに対する見方を徐々に変えてくださっている。「働きやすくなってきました」という声を店のオーナーさんやクルーさんから聞く機会も増えました。

ここ3年ほど、本部でも「グループブランディングプロジェクト」を掲げてブランドの向上に全社的に取り組んできました。一方、ローソンのブランドとは、「現場のお店がブランドそのもの」なんです。
現場のオーナーさん、クルーさん一人ひとりが、毎日一生懸命にお店を開けて、品揃えに気を配り、店内をきれいにし、笑顔でお客様をお迎えしてくださった。毎日毎日、少しずつ、ローソンのブランド力を高めて頂いた。それが大きな成果となって、ブランド評価の急上昇という結果に表れたのだと感じています。
すべては、現場の力あってのこと。これからも現場と本部が一緒になって、ローソンというブランドを磨き、高めていきたいと思います。
※AERA 2025年5月5日-5月12日合併号