
――小さなことに向き合うことが、大きな成果を生むんですね。
エンゲル係数ってありますよね。消費支出のうち食費の占める割合のことです。清掃バイトをしていた時は、おそらく40%ぐらい。それぐらい食べるために生きていた。あの頃の生活があるから、今の僕がある。今の我が家のエンゲル係数は5%以下ぐらい。生活にも心にも余裕が生まれたから、社会にどう貢献するかということも考えられるようになりました。
――生活が苦しいからと投資をする人もいます。
将来の生活資金を備えるために株式投資をするというのは本質的に間違っていると思います。結果的に、投資で潤ったお金を生活資金にまわすことができたということはあるかもしれません。だけど、本来投資は社会のため、資産形成は自分のために行うものです。投資と資産形成は全然違うということを、みなさんに正しく認識していただきたいです。資産形成の基本は「節約」と「貯金」なんです。日々の出費を見直すことが大切なんです。
万博に行きましょう!
自分の買った銘柄の株価が少なくとも5倍、いや10倍にならないと投資とは言えません。時価総額50億円だった会社が500億円に、100億円だった会社が1000億円に。こういうポテンシャルの高い会社を早期に見つけて大きくなるまで見守ることに意義がある。お金を投じるだけでなく、株主総会にも出席して、会社の発展や成長のために提言する。S&P500やオルカン(全世界株式)の動きだけを見て「うわぁ、トランプ関税でこんなに下がった!」と騒いでいる人は投資家ではなく、投資信託で資産形成をしているだけに過ぎない。今後成長していく企業や、自分が応援したい企業は、東証グロース市場から探す方法もありますが、今月開幕した大阪・関西万博に足を運ぶのもいいと思います。世の中の変化のヒントやニーズは万博にあるはず。投資家のみなさん、万博に行きましょう!