真っ直ぐ、変化球ともに、さらなるレベルアップが求められるが、まずはMLB公式球への対応を完璧にする必要がある。「渡米したどんな投手でも時間がかかる部分」(MLBアジア地区担当スカウト)と言われている。
「移動を含めた肉体的なタフさは慣れるしかない。投手交代時にボールを渡さない行為やベンチで涙を流したことが取り上げられたが、こういう部分は日米の慣習の違いが大きい。多くのことが時間(=経験)と共に身につくので心配ない」(在米スポーツライター)
米国でのプレー時間が長くなれば多くのことが身についていく。能力の高さが発揮されやすくなり、結果にもつながるはずだ。
「何より大事なのはコンディションを常に把握すること。肘に少しでも違和感を感じたらすぐに検査を受けてもらいたい。肘の具合とうまく付き合えれば、名投手として長くプレーすることが可能になるはず」(スポーツエージェント会社関係者)
「(佐々木は)今までは周囲の協力もあり体に細心の注意を払ってきた。それでも日本球界における投手の投球数は米国と比べ物にならないほど多い。(肘に)何かを感じたら早い段階で施術を行うに越したことはない」(MLBアジア地区担当スカウト)
米球界では違和感を取り除くためのクリーニング手術、傷ついた靱帯を修復するトミー・ジョン手術は投手の日常とさえ言える。「米国式を柔軟に取り入れ、中長期的視野を持ってプレーしてもらいたい」(スポーツエージェント会社関係者)という声も聞こえる。
マイナー契約ながらも開幕からローテーションを守り続けている。東京シリーズ登板後はマイナーに行っての育成が濃厚と見られていたが、今後はどうなるのかも気になるところ。
「今は『お試し期間』というか、高いレベルで米国野球を体験させている段階。シーズン序盤でもあり優勝争いに大きな影響はないので、球数関係なく5回をメドに降板させている。今後シーズン通してのメジャー帯同は考えにくく、どこかでマイナー降格になるだろう」(MLBアジア地区担当スカウト)