
佐々木朗希(ドジャース)は今後、相手打者と自らの体の両方と勝負することになりそうだ。MLBで活躍するためのレベルアップはもちろん、剛腕投手が通る道である肘のコンディションとも付き合わなければならない。技術、メンタル、そして場合によっては手術を含めた肘のケアと向き合うことになる。
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佐々木は今季MLBのトッププロスペクトとして注目を集めている。東京シリーズでのメジャーデビュー戦から2試合は苦労したものの、その後は米国野球への適応を見せ始めており評価も右肩上がりだ。
「アマチュア、NPBとプレーしてきた日本から環境が変わった。使用ボールが変わるだけでも感覚は大きく違う。それでも春季キャンプからの2ヶ月ほどで適応を見せ始めているのはすごい。ポテンシャルが高いのは間違いないので、今後への期待は膨らむ」(MLBアジア地区担当スカウト)
初登板となった3月19日、カブスとの開幕第2戦(東京ドーム)は、3回を投げ1安打1失点5四球。2度目の登板となった同29日(日本時間30日)、本拠地でのタイガース戦も1回2/3で、3安打2失点4四球と不安を感じさせた。しかし、その後は少しずつ好転し始め安定感も取り戻してきた。
「期待度が高かった分、当初の状況へ不満も出ていた。しかし要所で見せた球威が素晴らしかったのは誰もが認めていた。内容が少しずつ良くなり始めたことで、ファンや関係者からの逆風も弱くなりつつある」(在米スポーツライター)
4月5日(同6日)の敵地でのフィリーズ戦は、4回0/3を投げ3安打1失点2四球。同12日(同13日)の本拠地でのカブス戦は、初黒星を喫したが5回を投げ、4安打1失点2四球と着実な成長を感じさせた。
「MLB公式球への対応が完全ではない。指先の繊細な感覚のアジャストがもう少しできてくれば、球威も上がり変化球もコントロールできるようになる。力の出し入れの感覚もつかめて故障対策にもつながるはず」(MLBアジア地区担当スカウト)