セ・リーグの野手ではモンテロ(広島)の名前が挙がる。メジャーでは2023年にロッキーズで11本塁打を放つなどその長打力が評価されて入団。オープン戦では3割を超える打率を残し、2本塁打を放つなど結果を残して開幕戦から4番で起用された。しかし阪神との開幕カード三連戦ではわずか1安打と奮わず、左わき腹を痛めてわずか3試合の出場で登録抹消となっている。まだわずか3試合の出場だけにとやかく言う段階ではないかもしれないが、阪神との開幕カードを見る限り縦の変化球への対応は明確に課題があるように見えた。また昨年在籍していたレイノルズとシャイナーに続いての開幕早々の故障での離脱というのもチームにとっては大きな誤算である。ファーストはレギュラー不在の状況が続いているだけに、何とか早く万全の状態にして、早期の一軍復帰を目指してもらいたい。
またセ・リーグの野手ではボスラー(中日)もオープン戦では特大のホームランを放つなど期待されながらコンディション不良で二軍調整となっており、ここからの巻き返しに期待したい一人だ。
パ・リーグの野手ではオリックスから移籍したセデーニョ(西武)が苦しんでいる。昨年は98試合に出場ながら15本塁打を放った長打力が期待されて入団したが、3月中旬に下半身のコンディション不良で離脱。何とか開幕には間に合ったものの、ここまで打率は1割台でホームランも0本と期待に応えることができていない。コンディション不良の影響もあってか昨年の良かった時期に比べるとスイングに力強さがなく、簡単にストライクを見逃すようなケースも目立つ。もし無理をしながらの出場であれば、一度二軍で調整期間をとって、状態が上がるのを待つことも検討すべきではないだろうか。
まだ開幕からわずか10試合程度であるが、外国人選手の場合はとにかく結果が求められることは確かである。このままでは難しいと判断した場合は、シーズン途中の補強に動くなど臨機応変な対応も重要になってくるだろう。一方で昨年も開幕当初は不振だったレイエス(日本ハム)が夏場以降に大活躍を見せただけに、今年もここから一気に調子を上げてくる選手が出てくることを期待したい。
(文・西尾典文)