イベントの終盤、「自分にとって今日という日は人生を振り返る有意義な時間になりました」と言って締めくくった(写真:小山幸佑)

 メンバーのメッセージを受けて、三山は「BE:FIRSTって人として良いヤツらなんです」と口にした。「いろいろな場所で経験をさせてもらう中で、良くも悪くもさまざまなことに気付いてしまう。でもメンバーのところに戻ってくると、人生いろいろあるけれど、とりあえずこいつらが良いヤツらだっていうそれに尽きる。今日7人で歌いながらすごくそう感じました。幸せな瞬間でした」と言った後、「ありがとう」とメンバーの方を向いて感謝を伝えた。

 ところがその約6時間後の2部。1部と2部の間に多くの取材を行い、2部に向けて感慨を新たにしている三山に対しメンバーは「RYOKI、お疲れ! 俺『ハリー・ポッター』観てきた!」「蒙古タンメン食ってきた!」「何ならちょっと寝た!」と次々と話しかけてきたようで、三山が「1部で『人間として良いヤツら』って言いましたけど撤回させてください!」と叫び、爆笑が巻き起こるという事態に。LEOは「僕は『ハリー・ポッター』を観てきたんですが、エネルギーをためてきたんです」と釈明。7人の気の置けない関係性が改めて伝わってきた。

 三山はこんな言葉でイベントを締めくくった。

「大げさに聞こえるかもしれませんが、自分にとって今日という日は人生を振り返る有意義な時間になりました。同時にこれからのビジョンをより明確に描き、進めることのできる時間になりました。『誰よりもつよく抱きしめて』でお芝居ができて光栄ですし、BE:FIRSTの7人からの楽曲が作品と共鳴できていたらすごく嬉しいです」

 俳優とアーティスト。三山の両輪が「誰よりもつよく抱きしめて」という映画を通して強く美しく共鳴した。表現者としてのさらなる躍進を期待させる一日だった。

(ライター・小松香里)

AERA 2025年2月17日号

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