小学校を卒業するとき、父が「あんた、これを足しにして師範学校に行くんで」と言って、初めて通帳を見せてくれたんです。「1円」という数字がきれいにずらーっと並んでおって、びっくらしました。
月給をなんぼもろうとったか知らんが、しんどかったでしょうよ。子どもなりに父の愛情を感じましたねえ、うれしかったです。
やっぱり父がしよったように、こつこつと一定の額をためるんが安心でしょうなあ。そんな父は仕事帰りに魚を買うて帰って自分で七輪で焼いて、ちびちびとお酒を飲むのが好きでした。贅沢はできんかったが日々のささやかな幸せを感じておったと思います。
親が伸び伸びとゲームを許しておきながら、いけんようになってから先生に言うてくるパターンですな。ゲームがいけんのですねえ。私らのときにはなかったけえなあ。
結論から言えば、心配せんでええです。子どもは、困っとらんけえ勉強せんのです。今のところちゃんと授業が分かっとるんでしょう。こりゃあいけん、と思うたら急にやり出します。そういうもんです。
心配なら、気持ち悪いくらい優しい声でこう言うてみてください。「勉強せん子は授業がよう分かっとるからじゃって、103歳のおばあさんから聞いたよ。えかった、えかった。あなたも分かっとるんじゃね。お母さんは安心よ」って。いつも厳しいお母さんが優しゅうに言うたら、子ども心にこりゃいけんわって思うかもしれんね。
「夫との会話が楽しくない」
哲代おばあちゃんの回答は?
ありゃまあ、これもお悩みでございますか?羨ましい話ですなあ。子どもがおって、世界一のパパってだけで十分じゃと思います。十分幸せ。というても、ご本人はそうは思わんのでしょうなあ。
もし、夫との会話がつまらんと悩むんだったら、自分から楽しい話をすればええと思いますよ。
相手に任せっぱなしじゃのうて、自分が話題を考えるんです。