現役学生から公募したモデルが、受験時のエピソードや勉強法、キャンパスライフを明かす特別企画。今週は、慶應義塾大学総合政策学部4年生・杉山まひろさん(神戸市立葺合高校卒)が、AO入試突破術について語ってくれた。
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「私は数学がとても苦手で、高校時代には試験で8点しか取れなかったこともあったくらいです。慶應に合格したときは、職員室中がザワザワとしたそうです」
と苦笑する杉山さん。まるで学年最下位の生徒が偏差値を40上げて慶應義塾大学に入った実話をもとにした映画「ビリギャル」のようだが、そもそも慶應を意識し始めたきっかけが、その映画だったという。
「中学2年のときに観て、強い憧れを抱きました」
葺合高校国際科に進学したのも、慶應への進学実績があるから。同校の入試科目が英語だけだったことも、杉山さんにとっては幸いした。
「英語は好きでしたから、死ぬ気でやってみようと頑張ったんです」
高校入学後も英語の勉強はしっかり続け、得意科目にした。
「お気に入りの洋画を見つけて、それを観ることで英語を好きになり、『今頑張って、いつか外国で現地の人と話をしてみたい』とモチベーションを上げました」
高校では受験に特化した努力を続け、自信もついていった。
「慶應に行きたいという思いを、いつも皆に言っていました。最初のうちは自分でも無理だと思っていたんですけど、だんだん本当に行くんだって思えるようになってきたんです。口に出したからこそ、行くのが当たり前のように思えてきて」
なにがなんでも慶應という気持ちから、法学部のFIT(総合型選抜)、文学部のAO、SFC(湘南藤沢キャンパス)のAO1期試験と2期試験に挑戦した。
SFCの1期は書類審査で落ちたものの、2期で合格。2期に際しては、1期での失敗を踏まえて入念な準備をした。
杉山さんは中学1年から高校3年まで関西のアイドルグループのメンバーとして活動をしていたほか、スキューバダイビング、潜水士の資格や1級小型船舶操縦士免許を持っている。そうした経験や資格のアピールの仕方を、1期と2期では変えたのだ。