「海外旅行がステータスだった時代の名残もあって、平成の中頃までは浜崎さんに限らず成田空港で恋人とのツーショットをマスコミに披露するスターは数多く見られました。しかし、長らく続けていた浜崎さんでさえ、10年前の内山さんを最後にやらなくなりました。とはいえ、今回の成都の動画投稿を見ると、浜崎さんがファンを大事にしていることが伝わってくると同時に、空港を舞台にした“演出”を現在も気に入っている印象を受けます」
それが“使命”であるかのように、いつの時代もスター然とした姿を見せてくれる浜崎だが、一方で19年11月に長男を極秘出産し、21年5月には次男を出産したことを報告すると、“2児の母”としての微笑ましい一面を見せる機会も徐々に増加。
第1子出産の公表直後は、“あゆ”としてのパブリックイメージを守るためか、母親であることをあまり表に出さなかったが、20年7月には我が子へのメッセージソング「オヒアの木」をゲリラ配信リリース。その後、22年3月には長男との親子ショットを初公開し、23年2月には次男も含む家族写真を公開した。
食卓にこんにゃくゼリーやヤクルト
また、今年11月19日には、インスタグラムのストーリーズに息子たちの食事風景と思しき食卓の動画を投稿。テーブルには小ぶりのおにぎり、とんかつらしき揚げ物、こんにゃくゼリー、ヤクルトなどが並んでおり、2人の男の子の絵文字とともに「カラッと揚がったね~今日も寒いけど元気に」とつづっている。前出の編集者が語る。
「最近は今年4月に放送された日本テレビ系バラエティー番組『千鳥かまいたちアワー』に赤ジャージー姿で出演したり、SNSで自ら『お浜姐』と名乗ったりするなど、数年前に比べて親しみやすさを感じる場面も目立ちます。とはいえ、前述の訪中動画のようにスター性をアピールするようなプロモーションも忘れておらず、こうした二面性の魅力が“令和の浜崎あゆみ”ともいえます」
そんな進化を遂げた浜崎について、芸能ジャーナリストの平田昇二氏は次のように話す。
「浜崎さんといえば、1990年代末から2000年代のCD全盛の時代にミリオンヒットを連発し、その人気はアジアを中心に海外にも広がりを見せることに。当時の楽曲の売り上げや利益は所属レコード会社全体の4割近くを占めていたともいわれ、同社の“お家騒動”の際にはその発言が経営を左右するほどの影響力を誇っていました。また、私生活の動向にも大きな注目が集まり、浜崎さん本人へのインタビュー取材をもとにその半生などを描いた、小松成美氏によるフィクション小説『M 愛すべき人がいて』が19年に発表され、翌20年には連続ドラマ化もされて話題になりましたね。デビュー25周年を迎えた昨年には初となる47都道府県ツアーを開催し、今年は16年ぶりのアジアツアーを行っていますが、今後も国内外で存在感を放ちそうです」
インスタグラムでは146万人を超えるフォロワーを擁する浜崎。今後も大スターと母親の顔を使い分け、国内外のファンを魅了し続けそうだ。
(小林保子)