プレミア12で活躍するDeNAの牧秀悟
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 プレミア12で日本は17日のキューバ戦で7-6と接戦を制して4連勝。2位までが進める決勝ラウンド進出を決めた。一方、2位の台湾が豪州に11-3で快勝したため、この時点で韓国の予選敗退が決定した。最終的に予選ラウンドを日本は5連勝で1位通過し、韓国は3勝2敗の3位で大会を終えた。

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 韓国は2006年の第1回WBCで日本を2度撃破し、08年の北京五輪では日本や米国を破って金メダルを獲得。09年の第2回WBCも準優勝に輝くなど、かつて日本の大きなライバルとして立ちはだかってきた。だが、近年は精彩を欠いている。

トップレベルの国際大会は日本に9連敗

 WBCは第3回以降、3大会連続で1次ラウンド敗退。21年の東京五輪では金メダルに輝いた日本とは対照的に、4位とメダルを逃した。巻き返しを狙った今大会でも、初戦の台湾に3-6で敗れたことで早くも追い詰められた。15日の日本戦は先発の高橋宏斗中日)らから5回までに9安打で3点を奪ったが、救援陣が踏ん張れず、牧秀悟(DeNA)に逆転タイムリーを打たれるなど3-6で逆転負け。プロ選手が参加した国際大会では日本に9連敗。力の差が歴然としているのが現実だ。

 侍ジャパンを取材するスポーツ紙記者は、「手厳しい言い方になりますが、韓国の予選敗退は波乱ではなく順当な結果だと思います。日本戦も直球に対しては対応能力の高さを見せましたが、変化球に脆い。10安打を放ちましたが、17三振を喫しています。日本のバッテリーがもう少し変化球を効果的に使った配球だったら、安打も少なかったでしょう。韓国より台湾のほうが野球の精度が高いですし、近年の国際大会の成績を見ても台湾が日本に次ぐアジア№2の実力だと思います」と分析する。

 韓国メディアの中には、投打の主力メンバーが故障などにより選出できなかったことを敗因に挙げている報道もあるが、ベストメンバーでないことは他の国にも当てはまる。日本や他の国でも、メジャーリーグで活躍する選手たちが招集できず、国内リーグのスター選手たちが故障で出場辞退したケースは少なくない。

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日韓で指導経験あるOBが見る「韓国の野球リーグの実力」は