お金の専門家・菅井敏之さん(本人提供)
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お金に関する「教えて!」を解決する連載第2回。元メガバンク支店長でお金の専門家・菅井敏之さんに、貯蓄も投資も節約も苦手の、バブル時代に青春を謳歌したバブ子(バブル女子)が聞きます。教えて、菅井さん!

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――前回、資産をつくるためのポイントはいかに「銀行の力」を利用できるか、にかかっていると聞きました。もう少し詳しく教えてください。

菅井:お金を引き出したり入れたりするだけが銀行の役目じゃありません。銀行をもっと身近に利用してほしい。銀行と上手にお付き合いしている人ほど資産家になっています。個人経営者にとって味方になるのが地元の金融機関。その担当者と上手に付き合って、「おいしい話」をゲットすることで、ビジネスは好転します。これ、ホント。

一見さんにはお金を貸さない

――上手に付き合うとは。

菅井:口座を作って、コツコツと預貯金をして銀行との信頼関係を長い時間かけて構築していき、必要なときにサポートをしてもらうということです。担当者と顔なじみになっておけば、お金がいざ必要になったときに借りやすかったり、信用も得やすかったりします。今の時代、55歳とか、早ければ50歳前後でもリタイアして第二の人生を歩む人も多いですよね。そのときに資金が必要になり、お金を借りたくても借りられないというケースは悲惨です。若いときから口座を開設し、信用とお金を「貯蓄」しておくことです。

――若いころからですか……。

菅井:理想はそうです。バブ子さんの口座に500万円あるとします。これが毎月10年かけてコツコツと貯めた500万円なのか、昨日一括でドカンと振り込まれた500万円かどうかで、銀行にとっての評価が全然違うんです。前者であれば、「バブ子さんという方は、きちんと預貯金ができる堅実な人」という印象を与えます。銀行は一見さんには、お金を貸しません。

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資金面以外のサポートも