6万円のジャケット
この日の佳子さまの装いは、青色のジャケットとパンツのセットアップ。颯爽としたパンツスーツ姿に、「カッコいい」とささやき合うガールスカウトの子どもたちもいた。
別のガールスカウトの関係も、こうほほ笑む。
「ジェンダー平等のメッセージを意識されたかは分かりませんが、活動的な装いがぴったりですね」
佳子さまの青色のセットアップは、表面にほのかな凹凸感があるツイード生地を用いており、30~40代の働く女性に人気のあるファッションブランド「アナイ(ANAYI)」の商品だと思われる。
同ブランドを手がけるファーイーストカンパニーの広報担当者は、「直に販売のやり取りがあったわけではないため、断定はできない」としたうえで、こう話す。
「佳子さまの写真や映像を拝見しますと、ジャケットについた金色のダブルボタンなど、特徴的なデザインが確認できます。おそらく弊社が今春に向けて昨年に販売した商品だと思われます。こちらは入学や卒業、式典などの特別な場に向けたアイテムで、エターナルラインとして好評いただいている定番のラインです」
佳子さまがお召しと思われるのは、6万1600円 (税込み)の「メランジツイードノーカラー ジャケット」と、4万6200円(税込み)の「メランジツイードセミフレアパンツ」もしくは、7万4800円 (税込)「オールインワン」のパンツ。
昨年に販売した商品のため、すでに店舗には置いておらず、オンライン販売でもほとんど残っていない。
担当者によれば、通常のツイード素材に比べて、薄手で軽いのが特徴。パンツもすこしゆったりとしたデザインのため、体のシルエットを拾わずに品よく着こなせるデザインだ。
「襟のない、丸首のノーカラージャケット。佳子さまが弊社の品をお召しいただいているとすれば、首元を襟のように外側に折るアレンジを加えていらっしゃる。着こなしを楽しんでいただけているとすれば、光栄です」
ファッションジャーナリストの宮田理江さんも、スーツのような見慣れたアイテムは、ほんの少しのアレンジで印象が大きく変わると話す。
「クラシックなウェアに、ひねりや意外感を加えて、モダンに仕上げるのが今のトレンド。かしこまった印象のパンツスーツですが、短め丈のジャケットとセミフレアデザインでボリュームのあるパンツの組み合わせは、動感にあふれています。アレンジのさじ加減が絶妙です」