それを聞いて、思わずニッコリしてしまった。お二人の対等な関係が伝わるように思ったのだ。雅子さまのユーモアあるご提案。

 上皇さま美智子さまはいつも一緒に行動された。そして、美智子さまは、必ず上皇さまの後ろを一歩下がって歩かれる。そんなイメージがある。昭和一桁生まれ同士にとって、それが当たり前だろう。

 だが、天皇陛下と雅子さまは1960年代生まれ同士。雅子さまは一歩下がるスタイルではないはずだと思っていた。「今夜、お弾きになられたら」は、大げさに言うなら、皇室に吹く新しい風のように感じられた。(コラムニスト・矢部万紀子

AERA 2019年6月10日号より抜粋

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