俳優デビューしてから20年以上、ドラマや映画の第一線で活躍している桐谷健太さん。意外にも連続ドラマでの単独主演は昨年が初めてだという。44歳となった今も「これからもガンガンいく」と現状に落ち着かず、かといって気負いも感じられない。あるのは、子どものころから変わらない「ワクワク」感だという。「俳優」への飽くなきモチベーションはどこからくるのか。持ち前の“桐谷節”で語ってくれた。
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――意外でしたが、昨年放送された『インフォーマ』(カンテレ)で連続ドラマの単独初主演を飾られました。当時42歳でした。何か特別な感情などはありましたか
やっぱり連続ドラマ単独初主演っていうのは、20年以上俳優をやってきた中でも大きな扉を叩いて開いた感じはあります。あと、色んな人に「(連続テレビドラマ単独主演は)初なの?」って驚かれるんですが、インフォーマが僕にとって連続テレビドラマ単独主演デビュー作で良かったなと思います。
「何してんねん」ってなるんじゃなく
――なぜでしょう?
スタッフ、キャスト含めみんなが良いものを作ろうとしている一体感がすごかったんですよ。すごく抽象的な表現になりますが、一人ひとりの「1」が重なって、でっかい「1」になっている感じです。そんな熱のある現場で主演をやらせていただけるのは、俳優としてすごく誇らしく思いました。
あと、自分は20年以上、傍から主演の人たちを見ているわけじゃないですか。だから無意識に「こうありたい」みたいな理想の主演像があっただろうし、『インフォーマ』の撮影では最初からその感覚にスッと入ることができました。
――『インフォーマ』以降はドラマでの主演が続きました。11月からはその続編にあたる作品が始まります。こうしたご自身の状況をどう受け止めていますか?
さらに進化していきたいし、もっと楽しみながら成長していきたいです。おっしゃるように僕は42歳まで連続ドラマ単独主演はやったことがなかったので、素直にうれしい気持ちですし、どんな役も面白いんです。子どものときの自分が今の自分を見て、「何してんねん」ってなるんじゃなくて、「いいぞ。もっといけ!」って応援してくれている感じなんですよ。