100本の映画のワンシーン、または鍵となる台詞が「青春」「愛」「アクション」「SF」「コメディ」などの六つのカテゴリーに分けられ、イラストと短文で紹介されている。
 取り上げられるのは1950年代から現在までのアメリカ映画が中心。スピルバーグ監督の名作「E.T.」の「いつもここにいるよ」のように有名なものもあれば、ツワイゴフ監督の青春映画「ゴーストワールド」の「いい人間関係を築けるのは馬鹿だけよ」のように、その言葉の直接的な意味に対して納得しづらいものもある。
 ただ、どれにも共通するのは、映画を愛し抜く著者たちの姿勢だ。批評というより、一人の映画好きとして、一つひとつの作品に寄り添っている。映画ファンだけでなく、紹介された映画をまだ見ていない人にも広く開かれた一冊だ。

週刊朝日 2016年6月17日号

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