御料牧場を散策する天皇陛下と雅子さま、愛子さま=4月、栃木県(代表撮影/JMPA)
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 秋は読書、芸術にふれる季節。本を手に取り、美術作品を鑑賞し、音楽に耳を傾けて、教養を培ってきた皇族方の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年8月11日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。

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 一般に公開はされていないが、宮内庁は毎年、「文化祭」を開催している(最近は代替わりやコロナ禍のために未開催)。正式名称は「宮内庁職員組合文化祭美術展」。職員だけでなく、天皇、皇后両陛下や皇族方の作品も特別出品されており、皇室メンバーのプライベートが映し出される場でもある。作品を振り返ると、ご一家の身の回りの生き物たちに向ける温かい視線が見えてくる。
 

3年生の愛子さまの作品「図画室モンスター」=2010年、代表撮影/JMPA

 愛子さまは「文化祭」に毎年、毛筆や手作り工作の作品を出品される。その歴代の作品をたどると、一緒に暮らすペットとみられる犬やが、ちょくちょく登場する。

 学習院初等科1年生のときに出品した作品には、元気な筆文字で「犬」と書かれていた。ご一家と暮らす犬といえば、愛子さまの誕生前に、お住まいのある赤坂御用地に迷い込んだ犬が産んだ「ピッピ」と「まり」だ。

 3年生になった2010年、愛子さまは「図画室モンスター」という作品を出品した。そこには、木工用ボンドの容器、クーピー、洗たくバサミなどで作られたモンスターに勇ましく立ち向かう2匹の犬が描かれている。

 06年に学習院幼稚園の入園式で愛子さまが持っていたバッグにも、2匹の犬が刺繍されていた。愛子さまが毛筆で書いた「犬」の作品も、「ピッピ」と「まり」を思って書き上げたのだろうか。

学習院幼稚園の入園式に出席する4歳の愛子さま。手さげバッグには2匹の犬の刺繍が見える=2006年、代表撮影/JMPA
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天皇陛下と雅子さまのカメラの先に