石破茂首相は9日に“裏金議員”12人を非公認にすると発表し、自民党内は大きな混乱に見舞われている。15日の公示を間近に控え、事実上の選挙戦がスタートした。東海・近畿の注目選挙区について、政治ジャーナリストの野上忠興氏と角谷浩一氏に聞いた。
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【東海ブロック】
1日に名古屋市長の河村たかし氏が立候補を表明し、激震が走った愛知1区。河村氏は今回、作家の百田尚樹氏とともに代表を務める政治団体「日本保守党」から出馬する。
角谷氏は、「河村氏はもともと国会議員で、市長時代もたびたび『総理を狙う男』と公言してきた。いよいよ動き出したか」と河村氏は勢いそのままに国政に乗り込む未来を予想する。
河村氏といえば、表敬訪問を受けた五輪選手の金メダルを噛んだり、“愛知県知事リコール署名偽造事件”への関与が疑われたりと、たびたび物議をかもしてきた“お騒がせ市長”だ。それでも、野上氏によると、地元関係者からは「河村は侮れない」という声が聞こえてくるという。
「なんといっても話題性が抜群なんですよ。選挙では、その候補の名前がどれだけ浸透しているかが物を言う面がある。投票所の出口で有権者に取材すると、『良い悪いは分からないけれど馴染みのある名前を書いた』と話す人は少なからずいるものです」(角谷氏)