世耕氏と二階氏のポスターが並べて貼られていた

「伸康氏の態度が一変した」

 地元では、自民党が10月初めに実施した情勢調査で、世耕氏がやや優勢で二階氏が追いかける状況だった、という情報が流れ、多くの人が口にした。

 先の閣僚経験者は、こう話す。

「和歌山2区はいずれにしても大接戦だろう。カギは俊博氏の動向ではないか」

 また、前出の自民党県議は、

「当初、二階伸康氏は楽勝ムードだった。でも、世耕氏のくら替えがはっきりして、おまけに情勢調査でやや負けていることも伸康氏はわかって、ハナが高くなっていた態度が一変している。お父さんの俊博氏は、自分の選挙以上に力を入れて戦うと宣言している。これまでの政治生命をかけてでも世耕氏を叩き潰すと意気軒高だ。今回の保守分裂選挙は、過去どこにもなかったような激しい戦いになるでしょう。いや、大変だ」

 と言いながら、こうつぶやいた。

「世耕先生、今からでも出馬とりやめてくれんかな。丸く収まるのに」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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