川尻:みんな余裕そうな表情を浮かべながらもフォーメーションの移動がとても大変な振り付けなので、実は必死に頑張っていることを意識して見てもらいたいです(笑)。5年間さまざまなダンスをやってきたから出せる余裕感だと思っています。
向かい風があっても
――「どこであろうとレッドカーペットになる」。それは日本でオーディション番組出身のグループとして道なき道を歩いてきたJO1の姿とも重なるメッセージだ。
與那城:前例がないことをするとどうしても向かい風はあるものです。僕たちはオーディションの時点でそれを感じながらも、いろいろなことに挑戦してきました。うまくいく時もあれば想像とは違う結果を生む時もある。でも何にせよやってみなければわからない。この曲を通じてそういったことを感じてもらえたら嬉しいです。
川尻:生きていたら初めて経験することはあってしかるべきもの。逆になかったら面白くない。僕はゲームが好きなんですが、ゲーム感覚で「これとこれを足したら面白いんじゃないか」という風に新たな戦略を考えるのが好きなんです。これからも新しいことに取り組む時はそうやって楽しんでいきたいです。
川西:僕はたまたまオーディションを開催するタイミングが早かっただけだと思っています。デビューしてから徐々に自信が持てるようになってきて、自分の歩む道がレッドカーペットだと思えるようになってきました。
白岩:生きていく中で将来のことを想像して不安になることもありますが、結局誰も将来どうなるかはわからない。自分が選んだ道を自分で正解にしていくというのが僕の考え方です。曲のテーマと通じるものがあるので、とても納得がいきました。この5年間、たくさん失敗はしたけれど、そのひとつひとつがJO1の歴史になって今のJO1があります。過去に対して後悔があるというよりは、「この場所に来させてくれてありがとう」という気持ちがあります。
金城:11人いるからこそ、誰もやったことがないことでも気にせずに突き進んでいける。メンバーの個人活動は増えていますが、11人でいる方がメンバーが自分の苦手な面を補ってくれて安心しますし、良い意味で甘えられます。
(構成/ライター・小松香里)
※AERA 2024年9月30日号より抜粋