キャサリン妃の動画は配信後、瞬く間に世界中でシェアされ、多くの人に笑顔をもたらした。温かな雰囲気が広がる中、動画が公開されて2時間もたたないうちに、ヘンリー王子(39)のドキュメンタリー番組の予告画像が公開された。「POLO(ポロ)」というタイトルで、ネットフリックスから12月に配信予定とし、これは正式の広告ではなく、ただの予告であるとする。ヘンリー王子とメーガンさん(43)は、ウィリアム皇太子とキャサリン妃の重要なイベントに、「スポットライトを奪いたい」とばかりに、しばしば自分たちのニュースを重ねてきた。今回もキャサリン妃の重要な発表に、新番組の画像をぶつけたのだろうか。

2024年4月12日、ヘンリー王子はチームメイトとロイヤル・サルート・ポロ・チャレンジに参加。表彰式ではメ―ガンさんと優勝トロフィーを手に笑顔を見せた (photo AP/アフロ)

ヘンリー王子夫妻の活躍恐れるチャールズ国王

 ネットフリックスに関しては、ヘンリー王子とメーガンさんは契約後、まずは「ハリー&メーガン」を配信した。話題にはなったが、確信していた「エミー賞受賞」に関しては候補にも入らず、メーガンさんのほぼ自伝とされる少女の成長物語「パール」は制作前にキャンセルになった。

 ネットフリックスとの契約は来年までだが、このままでは打ち切りとの見方もある。更新を目指して、ヘンリー王子が得意とするポロ競技をテーマに制作したのが今回のドキュメンタリー番組だ。しかし、アメリカでの反応は必ずしも良くない。「一般のアメリカ人はポロに興味がない。アメリカ人が好きなスポ―ツはほかにたくさんある」「ポロは馬の維持と広大なフィールドのメンテナンスが欠かせない。イギリスの金持ち上流階級の趣味に過ぎない」と冷ややかだ。

 相変わらずお騒がせなヘンリー王子とメーガンさんだが、今年中に再び”外遊“の予定がある。5月にナイジェリア、8月にコロンビアを訪問したので3度目だ。今回はアフリカのレソト、ナミビアが候補に挙がる。これらは、ヘンリー王子が2006年にレソト王室のセーイソ王子と共に設立した慈善団体「センテバレ」が活動する国々だ。

 先日のコロンビア滞在では、裕福とは言えない国であるコロンビアに警備費約3億円を負担させた。批判がまだくすぶる中、もう次の訪問を計画する二人に驚きの声が上がっている。しかし二人は「英王室よりも大きくなりたい」「ダイアナ元妃は王室を出た後、世界のスーパースターになった。私たちが同じようにスターになり、歴史が繰り返されることをチャールズ国王は怖れている」と言うそうだ。 

(ジャーナリスト 多賀幹子)

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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