安藤さんと初めて対面したMEGUMIさん。持参したノートには安藤さんと建築物への思いが書き込まれていた(撮影/写真映像部 東川哲也)

安藤:内臓がなくなって、中国からいっぱい仕事が来るようになったんです。

MEGUMI:どうしてですか?

安藤:内臓がないのに元気のいい人がいるから、縁起が良いって(笑)。術後10日くらいは大変でしたけど、やっぱり努力をしないといけないと思って、毎日1万歩を心がけています。

MEGUMI:朝6時に起きて、6時33分には外に出ていらっしゃるんですよね。私もそれを聞いて、朝起きた瞬間に運動をするようになったんです。ただ、年を重ねていくうえで、知的体力をどう盛り上げていけばいいのかがまだわからなくて。

安藤:知的体力のある人と話すのが一番ですよ。後はね、「生涯暴走族でいよう」という心構えでいることです。周りに反対されても、自分のやりたいことを言い続ける。そのくらいのエネルギーが必要です。今82歳ですが、すこぶる元気です。

MEGUMI:ゆっくりしたいといった思いはないんですよね、きっと。

安藤:あまりないですね。知的体力と肉体的体力は日々の積み重ねですから。

子どもに本読ませたい

MEGUMI:お酒を飲んで、遊んでいた時代なんてあったんですか。

安藤:ボクシングをしていたので、お酒も飲まないし、たばこを吸ったこともないです。病気をしてからは月に一度検査もしていますから、健康ですよ。

MEGUMI:安藤先生は日本の宝物ですから。今日、対談の前に先生が大阪市に寄贈された「こども本の森」に行ってきました。

安藤:「こども本の森 中之島」はノーベル賞の山中伸弥先生に名誉館長を務めていただいているんです。

MEGUMI:テーマごとに本がセレクトされていて、自分が子どもの頃にこういう場所があったら、もっと人生が変わっていたのかなぁと思いました。

安藤:予約枠がすぐに埋まってしまうんです。それだけ子どもに本を読ませたいと思う親が多いのだと思います。岩手や本、兵庫にも「こども本の森」を作りました。今は愛媛で作っています。

MEGUMI:本当に素晴らしいことだと思います。

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