西武の金子侑司

西武は今季断トツの最下位に低迷し、チーム再建に迫られている。オフに戦力を大幅にテコ入れする可能性が十分にあります。金子はチームを支えてきた功労者ですが、近年は持ち味の俊足を生かせていない。来季の戦力構想に入るか微妙な立場ですね。ファンの人気が根強い選手なので復活してほしいですが……」(民放のテレビ関係者)

秋山は「伊予のゴジラ」と呼ばれていた

 投手に目を向けると、後がない状況なのがプロ15年目の阪神・秋山拓巳(33)だ。制球力を武器に2ケタ勝利を3度マークした実績がある右腕だが、22年が5試合、昨年は2試合と登板機会が激減。今季は1軍登板がなく、ファームでも15試合登板で3勝5敗、防御率5.14と結果を残せていない。

 阪神の先発陣の陣容はトップクラスだ。才木浩人、村上頌樹、西勇輝、大竹耕太郎、ビーズリー、故障から復帰した高橋遥人と能力の高い投手がズラリ。成長著しい及川雅貴、門別啓人の両左腕に加えて、今季は調子が上がっていないが先発で実績がある伊藤将司、21、22年と最多勝に2度輝いた青柳晃洋もいる。

 秋山に関しては、他球団のスコアラーからこんな声がある。

「本人は望んでいないかもしれませんが、打者として見たい思いがあります。スタンドに軽々運ぶ打球を打てるのは稀少な才能です。若くはないですが、打者に専念したらどんな結果を残すか興味深いです」

 秋山は愛媛・西条高で2年春からエースになり、3年春夏に甲子園出場したが、高校通算48本塁打を記録した打者としての評価も高かった。他球団のスカウトからは「プロで30本塁打打てる素材」と評され、「伊予のゴジラ」の異名を轟かせた。阪神に投手で入団したため打席に立つ機会は少ないが、スラッガーの片鱗を見せたことがある。

 17年8月18日の中日戦で、伊藤準規の初球の直球をナゴヤドーム上段に叩きこむプロ初アーチ。打った瞬間に本塁打と分かる打球に、両軍のナインは驚きの表情を浮かべた。18年5月8日の巨人戦では投打で大活躍。本業の投球で5安打完封勝利を飾ると、打撃でも2回に左前適時打、4回には山口俊の直球を逆方向の左翼ポール際に運んだ。

暮らしとモノ班 for promotion
防災対策グッズを備えてますか?Amazon スマイルSALEでお得に準備(9/4(水)まで)
次のページ
元守護神は今季、1死も取れず降板した