西尾典文
箱山にマッチする球団としてはまず阪神を挙げたい。昨年も岡田彰布監督が「キャッチャーを獲るなら高校生」という発言があったものの指名はなく、坂本誠志郎、梅野隆太郎の後釜候補は少ない状況が続いている。また阪神は地元メディアからの注目度の高さという意味では12球団でもトップであり、そういったプレッシャーに勝てそうな人材という意味でも箱山はマッチする。2位で残っていれば獲得を検討したいところだ。もう1球団としては巨人を挙げたい。正捕手の大城卓三に続く存在としては岸田行倫が成長してきたが、今年で28歳と既に中堅に差し掛かっており、若手の正捕手候補は山瀬慎之介くらいしか見当たらない。長く正捕手を任さられる存在として箱山は狙い目となりそうだ。
野手では宇野真仁朗（早稲田実・遊撃手）も注目を集めた1人だ。この春から木製バットを使用してホームランを量産。今大会でも初戦で逆転の3点タイムリーツーベースを含む3安打3打点と大活躍を見せた。178cmとそこまで上背があるわけではないが、ボールを飛ばすコツを知っているように見え、長打力は高校生ではトップクラス。またレフト前ヒットで相手の深い守備位置を見てすかさず二塁を陥れるなど、脚力と走塁のセンスも光る。スローイングに少し不安はあるものの、フットワークとグラブさばきも高レベルだ。
プロ志望届を提出すれば上位指名とまではいかなくても3～4位で指名される可能性は高いだろう。そんな宇野を狙いたい球団としてはロッテと楽天を挙げたい。ロッテは中村奨吾、藤岡裕大などがベテランと言える年齢となっており、若手の強打者タイプも伸び悩みが目立つ。そういう意味でも内野ならどこでも守れてパンチ力のある宇野は最適な人材の1人と言えそうだ。楽天も左打者偏重の打線が続いており、主砲の浅村栄斗の後釜は必要不可欠である。現在の若手内野手を見ても右打者で将来が期待できそうなのが入江大樹くらいしかいないだけに、宇野のようなタイプの選手はぜひ狙いたいところだ。
ラリー遠田
北原みのり
しいたけ.
