インタビューに答える森口博子さん(撮影/門間新弥)
この記事の写真をすべて見る

 34年ぶりに「ビキニ姿」を披露したことが話題になっている歌手の森口博子さん(56)。【前編】ではその水着シーンの撮影秘話や、幼少期の“極貧生活”からバラドルへと駆け上がっていった過去を語ってもらった。【後編】では、バラドルとしての才能を開花させてくれた大御所芸能人や、私生活で独身を貫いてきた理由、そして歌手として新作に対する思いなどを聞いた。

【写真】まさに美魔女! ノースリーブ姿の森口博子さんはこちら

※【前編】<美魔女「森口博子」が明かす「34年ぶりビキニ」の裏側と「困窮の幼少期」からバラドルになるまで>より続く

*  *  *

 1985年8月にテレビアニメ「機動戦士Zガンダム」の主題歌でデビューし、オリコンチャート16位を記録するも、その後しばらくヒット曲に恵まれなかった森口さん。事務所からも“クビ”をほのめかされながら、歌手への夢を諦めなかったことで舞い込んできたのが、バラエティー番組の仕事だった。現場を明るくする笑顔と軽妙なトークはバラエティー番組にハマり、森口さんは元祖バラドル(バラエティーアイドル)として一気にブレークすることになる。

「当時、私が出演させていただいたバラエティー番組の司会はタモリさん、大竹まことさん、片岡鶴太郎さん、大橋巨泉さんなど大御所ばかりでした。それなのに、無名の私に面白おかしく突っ込んでくださり、パスを出してくれて、私からリアクションを引き出してくださいました。本当に人との出会いに恵まれているんです。大竹まことさんから『お前は深く考え過ぎる。お前には歌があるんだから、伸び伸びやれ。何も考えるな』とアドバイスしていただいたことは今でも忘れられません」 

  タモリとは、福岡市の出身中学が同じだったという縁もあった。

「最初にタモリさんとお会いしたとき、『(中学の)後輩です』と言ったら、すごくかわいがってくださって、ご自宅にも何度か遊びに行かせてもらいました。奥さまもすごく温かく迎えてくださいました。ご自宅には120インチの大スクリーンがあるオーディオルームがあって、そこで映画『ジュラシック・パーク』を観ていたら、タモリさんが恐竜のモノマネをしてくれたんです。すごいことですよね。タモリさんのおうちのお風呂に入ったこともありました。40代のときには、人生相談に乗っていただいた事もあります。『前にパッとできていたことが、時間がかかるようになって……』とお話しすると、『前にできていたことが正解とは限らないから』とアドバイスをされて、気持ちが楽になりました」 

  タモリが司会の「笑っていいとも!」(フジテレビ系)では7年間レギュラーを務めた。 

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら
次のページ
荻野目洋子とは今でも仲良し