梅沢富美男
梅沢富美男
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 9日放送の「酒のツマミになる話」(フジテレビ・毎週金曜午後9時58分)のゲストは梅沢富美男、おいでやす小田、なえなの、本田望結だ。20歳になって初めてお酒を飲むという本田望結。梅沢富美男からアドバイスはあるか!?そんな梅沢富美男の過去の人気記事を振り返る(「AERA dot.」2023年2月7日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。

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 72歳という高齢でありながらバラエティー番組に引っ張りだこの梅沢富美男。人気番組「プレバト!!」(TBS系)では、俳句で確かな才能を発揮して永世名人として君臨。句集出版にあと一歩まで迫りつつ、“イジられキャラ”として共演者からも愛される。同番組を毎週楽しみにしているキッズたちからも大人気。他にもさまざまな番組に起用され、老若男女問わず幅広い人気を獲得している。

 かつて大衆演劇のスターだったとはいえ、若い世代にはなじみが薄かったであろう梅沢が、なぜここまで人気者になったのか。バラエティー番組を手掛ける放送作家はこう話す。

「とにかくオールマイティーなのが梅沢さんの強みです。共演NGもありませんし、誰とでもテンポのいいコンビネーションを見せつつ、誰にでもイジらせる。最初にポーズとして偉ぶりつつも、年下の共演者にイジらせるように持っていく立ち回りはお見事です。『老害キャラ』『浮気者キャラ』などを変幻自在に使い分けられるので、梅沢さんが出るだけで番組のいいアクセントになる。常に自分の立ち位置をわかっていて、番組の進行を邪魔しない程度に破壊力のあるコメントをするのも得意です。もはや最強のバラエティータレントと言っても過言ではないでしょう」

 父親が旗揚げした剣劇一座「梅沢清劇団」を1963年に実兄が引き継ぎ(「梅沢武生劇団」)、実兄の勧めで「女形」を演じるようになると「下町の玉三郎」と呼ばれるほどの看板役者になった梅沢。82年には小椋佳氏が作詞・作曲を手がけた「夢芝居」が大ヒットし、翌年には同曲でNHK紅白歌合戦にも初出場した。

 こうした輝かしい実績だけでなく、民放テレビ局のディレクターが強調するのは、梅沢の「人柄のよさ」だ。

「孫ほど年の離れた藤田ニコルさんとプライベートで“デート”するほど仲良しなことも有名です。芸能界での交友関係の広さは随一ですが、その理由はやはり人柄のよさだと思います。梅沢さんは頑固オヤジのイメージとは裏腹に、現場では非常に気さくで腰が低い。大衆演劇出身で、物心ついたころからショービジネスの世界にどっぷりとつかっていた方なので、人の懐にスッと入るのがうまいんでしょう。むしろ年を重ねるごとに、愛嬌(あいきょう)や人懐こさが増しているように思います」

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