聖和学園(宮城) 3年/投手:齋藤佑樹(さいとう・ゆうき)/178センチ、68キロ、右投右打。サイドスローの右腕。決勝では、昨夏甲子園準優勝の仙台育英戦に先発し、7回途中まで6安打4失点でしのいで同校の初出場に貢献した(写真:日刊スポーツ/アフロ)

 その早稲田実は大阪・豊中で開催された第1回大会(1915年)に出場した10校の一つ。甲子園球場ができた第10回大会(1924年)にも出場している。球場生誕100周年の今夏、高校野球生誕100周年だった第97回大会(2015年)以来9年ぶりに聖地に戻ってくる。強力打線の中心は宇野真仁朗。西東京大会では木製バットを使って2本塁打を放った。高校通算64本塁打の遊撃手は2番を打つ。2世紀目に入った高校野球の新しい潮流と言えるだろう。

 今夏も遊撃手に好素材が多い。花咲徳栄(埼玉)の石塚裕惺(ゆうせい)は走攻守すべてがハイレベル。聖和学園の三浦広大はバットコントロールが抜群にうまい。昨年の選抜大会に21世紀枠で出場した石橋(栃木)の入江祥太、俊足好打の宮崎商・中村奈一輝(ないき)は、抑え役としてマウンドにも上がる投打の「二刀流」だ。

 深紅の大優勝旗に近いのは、やはり選抜大会を制した健大高崎(群馬)と同準優勝の報徳学園(兵庫)か。健大高崎は強肩・強打の捕手・箱山遥人(はると)が、攻守でリーダーシップを発揮する。報徳学園は188センチの長身から最速151キロの直球と変化球を投げ分ける今朝丸(けさまる)裕喜が健在だ。

 大阪桐蔭は今年も選手層が分厚い。俊足好打の境亮陽(りょうや)らが切れ目のない打線を形成し、投手陣も質量ともに豊富だ。4季連続出場の広陵(広島)は昨年からバッテリーを組む高尾響-只石貫太の存在が頼もしい。

 昨夏4強の神村学園(鹿児島)は、今夏も4番の正林輝大が力強いスイングで打線を引っ張る。選抜8強の青森山田は原田純希(あつき)のパワーに注目だ。青森大会準々決勝で八戸学院光星から2打席連続本塁打を放った。

入学後わずか4カ月で

 選手権大会最多の通算78勝を誇る中京大中京(愛知)は、左腕の中井遥次郎(ようじろう)が細身の体から角度のあるボールを投げ込む。同じ左腕でも札幌日大(南北海道)を初出場に導いた小梓龍(しりゅう)は、がっしりした下半身に支えられた制球力とスライダーの切れが持ち味だ。明徳義塾(高知)を4季ぶりの甲子園に導いた池崎安侍朗(あんじろう)は安定感のある2年生左腕。2年ぶりの夏切符をつかんだ智弁和歌山の右腕・中西琉輝矢(るきや)は197センチ、104キロの巨体から重い球質のボールを投げ下ろす。

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