竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長
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「コンビニ百里の道をゆく」は、54歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 ニュースなどでご覧になった方も多いと思います。私たちローソンの株式が東証プライム市場で上場廃止(7月24日付)となりました。

 今年2月に三菱商事、KDDIと資本業務提携契約を締結、4月にはKDDIによる公開買い付け(TOB)が成立しました。両社がローソンの議決権を50%ずつ保有して共同経営パートナーとして取り組むことになり、このたび7月3日の臨時株主総会で非上場化に関する議案が承認されたという経緯です。

 三菱商事とは、サプライチェーンの構築に尽力いただくなど20年以上にわたって共に歩んできました。KDDIとも2019年に資本業務提携を行い、主にマーケティング・販促分野でさまざまな取り組みをしてきました。

記者会見後に写真撮影にのぞむ(左から)三菱商事の中西勝也社長、ローソンの竹増貞信社長、KDDIの高橋誠社長=2月6日

 KDDIの持つデジタルテクノロジーへの知見は、次世代のローソンがめざす「リアルテック・コンビニエンス」の実現に向けて重要です。また、私たちの企業理念「みんなと暮らすマチを幸せにします」を確実に遂行していくためには、グループ内の金融、エンタメはもちろん、ヘルスケアやその他のサービスも含めて「すべてがつながっていること」が必要。「幸せなマチづくり」の取り組みにおいても、「つなぐプロ」のKDDIさんとはさまざまな可能性がある。そんな思いで今回の決断に至りました。

 ただ、臨時株主総会では会場に来てくださった15人の株主の方から、「ローソンが本当に好きで株を持っていた。持てなくなるのはさびしい」などのお声もいただきました。今後も忌憚のないご意見を頂くコミュニケーションの場は必要だと思いました。

 すべての変化は、お客様のため。「ローソンは良くなったね」と言っていただくために、今後もお客様と一緒に、しっかりとマチづくり、店作りをやっていきたいと考えています。

AERA 2024年8月12日-19日合併号

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竹増貞信

竹増貞信

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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