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●頻出語尾に要チェック 短いニュースに3か所も

 新しい年が明けても陰惨な事件や事故のニュースは後を絶たない。大阪府門真市の不明女性の遺体切断事件などが連日テレビ画面を賑わせている。今年も事件や事故の報道が番組の大勢を占めるのは間違いない。

 事件・事故報道を視聴していて、気になることがいくつかある。むしろ苦言と言い換えてもいい。

 1点目は「……ということです」という表現が氾濫していることだ。今に始まった傾向というわけではない。しかし、最近の頻出ぶりには耳を覆いたくなるほどである。なぜ「ということです」報道を目の敵にするのか、その理由については後述するが、その前に事例を一つ挙げてみる。

 1月5日の未明、千葉県大網白里市の大網駅前交番でパトカーやフェンスなどに墨汁のような液体がかけられているのが見つかった。同市内では年末にも、住宅の敷地内に止められていた乗用車や陸橋の下を走っていた車にも墨汁のような液体がかけられる被害が相次いでいた。

(1)TBSテレビは5日の「ひるおび!」内の昼ニュースで取り上げた。アナウンサーによってリード部分と本記原稿が読まれた後、現場から男性記者の顔出しリポートが続いた。陸橋の道路上や欄干に染み付いた墨汁のような黒い液体が画面に映し出され、記者は「先月下旬にも、この陸橋から下を走行していた車に墨汁のような液体がかけられたということです」と伝えた。

(2)日本テレビは同日の夕方番組「news every.」で次のように報道した。①「市内では先月にも同様の被害が相次いだということです」②「警察官が午前零時頃にパトロールに出た際には液体がかけられていなかったということです」③「市内では先月にも同様の被害が2件あったということで、警察は同一犯の可能性があるとみて調べています」。

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