フォークデュオ  ゆず (c)SENHA
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 デビューから27年、国民的アーティストとして歩み続けてきた「ゆず」。二人が成し遂げたいこととは何なのか。現在と未来を語った。AERA 2024年8月5日号より。

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 18thアルバム「図鑑」はコロナ禍の混乱を経て、改めてアルバムのコンセプトを明確に打ち出した作品だ。

「コロナ禍で『どうやって音楽を届けよう』ということを模索して『PEOPLE』というアルバムを出しました。アルバムというよりはコロナ禍のドキュメントをまとめたような作品で、その勢いのままリリースした『SEES』もまだ混乱が残っていて、アルバムとしてやり切ったわけではありませんでした。今回は改めてコンセプトを持ったアルバム作りをしようというところから始まりました」(北川悠仁)

「新しいアルバムを引っさげてツアーに出るという当然の流れがコロナによって一度止まりました。でも振り絞るようにして『PEOPLE』と『SEES』を作ってツアーをやったけれど、声出しやマスク着用の制限があった。今、元に戻っていく感覚を強く体感しています」(岩沢厚治)

 北川は「『図鑑』には、生きようとする人間の根源的なエネルギーや死と再生を込めている」と話す。デビューから27年、ゆずは一度の活動休止もなく、多くの人々に力を与え続けてきた。ゆずとして成し遂げたいことは何なのだろうか。

「矢沢永吉さんや桑田佳祐さん、松任谷由実さん、小田和正さんといった先輩方が時代と時に向き合いながら、時に時代をかわしながら音楽をやり続けている姿がすごく励みになります。後輩たちもいますし、どこまでゆずをやりきれるのかを考えることが最大の楽しみです。100歳まで生きられるような時代ですが、いつまでタンバリンを振りながら『夏色』を歌い続けられるのか。BPMやキーは下がるかもしれませんが(笑)」(北川)

「いまだに『歌もギターももっと上手くなりたい』と思い続けています。そこはずっと変わらないでしょう」(岩沢)

(ライター・小松香里)

AERA 2024年8月5日号

AERA 2024年8月5日号

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