70歳以上の女性が「セックス・ピストルズ」

 さらに「絶対に着られない」という理由に挙がったのは、ママ友の目があるからという意見だった。

「ママ友に会うときは着ない。Tシャツを指さされて“それ、誰?”って言われても、イチから説明するのが面倒くさい。明らかに視線はTシャツを見たのに、何も聞いてこないのも“え、引いてる!?”と心配になるので、どちらにせよ面倒」(40代)

「お寺が経営母体の幼稚園に子どもが通っているので、保護者の送り迎えファッションは清楚系というか、どこかにリボンやフリルがある装い。そのため、ロックTシャツは着て行きません。着ている方も見かけたことはありません。よくよく考えると、私はどこにTシャツを着ていくつもりなのか……」(40代)

 もちろん、「どこでも着て行ける!」というアクティブ派もいる。

「義理実家でもロックTシャツで過ごせます! どうせ、義理の父も母もなんのTシャツだかわからないだろうし。でも、さすがに、マリリン・マンソンみたいな見るからに怖いTシャツは帰省には持っていきません。そのあたりは考える」(50代)

「売れないミュージシャンや駆け出しのバンドマンなどが比較的多く住んでいる街のため、住人の装いはTシャツにデニムみたいなカジュアルな人も多く、全然、問題なくJRの最寄り駅まで着て行ける。その先までロックTシャツが大丈夫かは、行く場所、会う人などによる」(40代)

 服として自分が「着る」「着ない」という基準だけではなく、ロック的な生き方に共感している場合もあるようだ。

「家の近所に、70歳以上とお見受けするカッコいい女性がいて、その方はニルヴァーナのTシャツにグランジ風ニットを合わせたり、セックス・ピストルズ『アナーキー・イン・ザ・U.K』のジャケット写真のTシャツにヴィヴィアンウエストウッド風ジャケットなどを着こなしていらっしゃる。近所のお買い物もその格好で、エコバッグにネギがささっている感じ。すてきだな、そんな風に堂々と着たい!」(40代)

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