「いまだかつてないキラキラ」(坂崎)のセットに「緊張感が走った」(高見沢)。「どの写真でも使えるように、おとなしくしてました」(桜井)[撮影:蜷川実花/hair & make up 野原ゆかり/prop styling 遠藤 歩]
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 濃密で短く感じたと語るTHE ALFEEの50年。7月には73枚目となる両A面シングルもリリース予定となっている。AERA 2024年7月8日号より。

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――8月でデビュー50年。国内最長のバンドと言っていい。

高見沢俊彦(以下、高見沢):学生時代から3人でずっとやってきたから、正直それほど時間が経った感覚はないんですよ。3人で一緒に音楽を奏でるのが日常生活なので。

坂崎幸之助(以下、坂崎):50年ってこんなもんかっていう感じだよね。あっという間でした。学生の頃のノリのまんま、ずっと続いてる。

桜井賢(以下、桜井):そりゃそうだよ。僕らは会社勤めの経験がないから、人生のほとんどがアルフィーだし。

坂崎:ただ70歳というのは、自分の中でもちょっとくるものはありますよ。コロナで予定していたライブが全部飛んで、家にいたときは体調も悪かった。ツアーに出るとか人前で歌うとか、そこでしか感じられないエネルギーがあるんだと思うよ。

音楽にジャンルはない

桜井:もう2900本もライブをやってるしね。やっぱりお客さんの前に行ってね、ワァッと盛り上がってもらえると、木でもなんでも登るんですよ(笑)。

高見沢:僕は年を重ねるってどういうことなのかなって、60の時ちょっと考えたんだよね。それは、ブラッシュアップすること、更新していくことじゃないのかなと思った。だから決して悲観することではない。経験は年齢の数だけ積んでるわけですからね。長生きしないとな(笑)。

坂崎:高見沢は長生きするよ!

高見沢:いやぁ、わかんないでしょ、そんなこと~。

坂崎:この人は飯をすごい食いますからね。育ち盛りのわんぱくじじいです(笑)。

――今年4月からはアニバーサリーツアーで全国を精力的に回る。7月には73枚目となる両A面シングルもリリース予定だ。

高見沢:「KO. DA. MA.」はアニメのタイアップで、新幹線の「こだま」をテーマにした曲です。新幹線フリークの僕としては願ってもないことでした(笑)。こだまの形と深いブルーの色が大好きなんですよ。もう一つの「ロマンスが舞い降りて来た夜」は明石家さんまさんの主演ドラマ用に書き下ろしました。さんちゃんはテレビの「ヤングおー!おー!」のときから知ってます。これまでにも「真赤なウソ」や何曲か楽曲を提供してきたけど、「心はロンリー 気持ちは『・・・』」は今回でFINALということでしたので、彼のイメージやドラマの話から想像を膨らませて曲にしました。

(文中一部敬称略)

(構成/ライター・澤田憲)

AERA 2024年7月8日号

AERA 2024年7月8日号より抜粋