リーグ連覇を狙う阪神だが、主力選手が軒並み打撃不振という想定外の事態が起きている。
攻守に精彩を欠いた佐藤輝明は、5月中旬からファームで調整し、今月7日に1軍昇格したものの本来の姿には程遠い。復帰後5試合出場で19打数3安打、打率.158。結果を出さなければいけないという焦りもあるだろうが、ボール球に手を出し、甘い球を仕留めきれない。13日のオリックス戦ではスタメンから外れた。(記録は6月13日終了時点)
佐藤以上に重症なのが、「不動の4番」として期待された大山悠輔だ。開幕直前に下半身の張りでオープン戦を欠場し、コンディションが心配されたが、春先から低空飛行を抜け出せない。6月に入り6番、7番と打順を下げてスタメン起用されたが結果を残せず、本人からの申し出により5日に登録抹消。ファームで無期限の調整へ入った。53試合出場で打率.199、3本塁打、19打点は大誤算だ。
シェルドン・ノイジーも打撃不振で5月下旬からファームで調整する状態が続いた。
連覇に向けてトレードの選択肢
リーグ連覇に向け、佐藤と大山は復活してもらわなければ困る選手だ。一方で、2人の状態が上がらない事態も想定しなければいけない。本来1番の近本光司が6月から4番に入り、1番・中野拓夢、2番・前川右京の布陣でスタメンを組んでいるが、暫定的な布陣に過ぎない。スポーツ紙デスクは、戦力補強の可能性に言及する。
「巨人にシーズン途中加入したエリエ・ヘルナンデスが打撃好調で起爆剤になったように、外国人選手を補強する可能性が十分にある。ただ、助っ人は日本で結果を残せるか未知数です。そこでトレードという選択肢が出てくる。一、三塁を守れる長距離砲という観点で言えば、安田尚憲(ロッテ)、清宮幸太郎(日本ハム)は魅力的です。2人は村上宗隆(ヤクルト)と同期入団で、高校時代に『ビッグ3』と形容された逸材。トレードで放出するのは現実的ではないかもしれないが、可能性はゼロではない」