しかし、大衆心理の逆を行くには、大衆心理を知る必要があります。大衆心理はどちらの方向に向かっているのか、どんな銘柄に魅力を感じているのか。知っておいて損はありません。
今の日経平均株価はまだまだ割安
日経平均株価がバブル最高値を更新したことで、「現在の状況もバブルで、いつか崩壊するのではないか」と考える人もいるかもしれません。しかし、それは明らかに間違っています。
というのも、今では考えられませんが、バブル期の日本企業のPERの水準は70倍に達していたからです。PERとは「株価収益率」のことで、1株あたり純利益に対し、株価が何倍になっているかを示す指標です。PERが高ければ高いほど割高、低ければ低いほど割安ということになります。
現在の日本企業のPERは16倍ほどなので、バブル期と比べるとはるかに割安といえます。これはバブル期と比べて、日本企業の業績がはるかに上がっていることも表しています。
実際、おもな上場企業1430社の2024年3月期の純利益は47兆円を突破、3期連続で過去最高を更新する見通しです。株価だけが上がっているのではなく、業績もしっかり追いついているということです。
そう考えると、株価はまだまだ上値余地がありそうです。今後、日経平均株価4万円を突破し、5万円を目指すことになってもおかしくありません。そうなれば、まさに「日本株ブーム」の到来です。
海外投資家の「日本買い」が最後のトリガーになる
ただし、さらに上へと向かうには、最後のトリガーが引かれなくてはなりません。海外投資家が、本格的に「日本買い」を始めることです。日本の市場の7割は海外投資家が動かしています。アベノミクスも、海外投資家の「日本買い」で株価が大きく上昇しました。