メイン画像
この記事の写真をすべて見る

フィリピン付近を進んでいる熱帯低気圧は台風に発達する見込みです。来週中頃には沖縄に近づき、来週後半には関東にも接近する可能性があります。日本の南に延びる梅雨前線周辺では雨雲が発達し、大雨の恐れもあります。大雨への備えを進めてください。

関東に接近の可能性も

今日25日15時現在、フィリピン付近を進んでいる熱帯低気圧が今後台風まで発達して、北上する見込みです。来週28日(火)には先島諸島、29日(水)には沖縄本島に接近する予想になっています。その後は東よりに進路を変え、30日(木)には関東に近づく可能性もあります。

台風や熱帯低気圧が近づく前から、海上では波が高くなるでしょう。近づくまで時間があると油断せずに早めに高波への備えはしておくようにしてください。

近づかなくても油断は禁物 大雨に警戒を

画像B

予報円はまだ大きいため、日本にはあまり近づかない可能性もあります。ただ、その場合でも台風周辺の湿った空気が、日本の南に延びる梅雨前線を活発にさせるでしょう。前線付近では雨雲が発達して、大雨になる恐れもあります。上の図は28日(火)の21時の雨や風の予想ですが、九州から東海や北陸付近にかけて、雨脚の強まる濃い色がかかっています。

短い時間に一気に雨量が増えるような大雨の恐れもあります。土砂災害や低い土地への浸水、川の増水などに警戒が必要です。今後の情報をチェックして、早めに大雨に備えるようにしましょう。

台風が近づく前の対策 高波や高潮に備えて

画像C

沿岸部では、台風による高波や高潮の恐れがありますので、次の3つのことに注意しながら、備えることが必要です。

1つめは、何より、高波や高潮の恐れがある海岸周辺には、近づかないようにしましょう。海や船の様子が心配でも、見に行くのは、絶対に止めてください。

2つめは、大潮の時期や満潮時刻を確認しておきましょう。台風による高波や高潮が、満潮時刻と重なると、海岸周辺の道路の冠水や浸水など、被害が大きくなる恐れがあります。

3つめは、安全に行動できるうちに、避難(移動)しましょう。波しぶきが護岸設備を越えて、海沿いの道路に押し寄せると、冠水して通行が危険になる恐れがあります。通行止めや速度規制などの交通情報は、こまめに確認して、早めに避難してください。

大雨の備え

画像D

大雨が予想される場合、災害による被害を少しでも小さくしたいものです。そのために、あらかじめ備えておいていただきたいことは、次の3つです。

① 避難場所や避難経路の確認をしておきましょう。いざ大雨による災害が発生すると、避難経路が通れなかったり、避難場所に行けなくなったりすることもあります。複数の避難場所や避難経路を確認しておくことが大切です。また、川や斜面の近くは通らないようにするなど、浸水や土砂災害の危険性が高い場所を避難経路に選ぶのは、避けてください。確認した避難場所や避難経路の情報は、家族で共有しておきましょう。
② 非常用品の準備をしておきましょう。非常用の持ち出し品は、リュックなど両手が使えるものに入れて、すぐに持ち出せる所においてください。避難時に履く靴は、スニーカーなど、底が厚く、歩きやすい靴を用意するのが安全です。また、水道や電気など、ライフラインが止まった時に備えて、水や食料も用意してください。
③ 側溝などの掃除をして、水はけを良くしておきましょう。砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておいてください。