ブラジルで開催された世界水フォーラムで、英語で基調講演する皇太子さま(当時)=2018年3月、ブラジリア
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 秋篠宮家の次女、佳子さまが25日から、日本との外交関係樹立から125年となるギリシャを公式訪問。皇族方は国際親善などのため、海外からの賓客を接遇したり、招待を受けて外国を訪れたりする機会も少なくない。そんな日本と外国をつなぐ皇族方の「あのとき」を振り返る(この記事は2023年8月27日に掲載した記事の再配信です。年齢や肩書などは当時)。

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 海外の王室や賓客を接遇し、世界に適切な情報を発信する役割を担う皇室メンバーにとって、語学力は必須のスキル。しかし、英語のスピーチを聞くと、必ずしも流暢とは思えなかったりする。英語が得意な皇族の中でも英国留学の経験があり、英語に堪能な天皇陛下だが、間近で陛下を見てきた識者が口をそろえるのは、その高い語学力のみならず、コミュニケーションのための気遣いの細やかさだ。
 

“I hope that automatic control continues to contribute to the technologies for appropriate and efficient distribution of water resources around the world.”(世界各地の水資源を適切かつ効率的に配分する技術に、自動制御が引き続き寄与することを期待しています)

 横浜市で7月に開催された、システム制御に関する国際会議に天皇陛下と雅子さまが出席。そこで披露された天皇陛下の英語のスピーチが、ちょっとした話題になった。

「陛下の英語は、抜群に発音が滑らかかといえば、そうとは言えない。しかし、聞き取りやすく、誰が聞いても理解しやすい」

 そう感心するのは、「外交官の『うな重方式』英語勉強法」の著者でもある、多賀敏行・中京大学客員教授だ。多賀さんは外務省から宮内庁に出向し、平成の天皇に侍従として仕えた経験がある。

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