個別の銘柄を選ぶのが難しければ、東証REIT指数に連動するタイプの上場投資信託(ETF)や、Jリートを組み入れた投資信託を買う方法もある。東証REIT指数に連動するタイプのETFは、株式市場で言えば日経平均株価や東証株価指数のように、リートの市場全体の相場観にもとづいて投資できる。

 また、こうしたETFを買う利点の一つに、「分配金の受け取り時期をならす効果が期待できる」(関さん)ことも挙げられるという。

分配金がもらえる時期に偏り

 リートは年2回、本決算があり、分配金は決算を受けて投資家に払われる。決算時期は「1月・7月」や「2月・8月」のパターンが過半を占め、分配金がもらえる時期に偏りが生じがちだ。一方、指数に連動するタイプのETFは、分配金がもらえるのが年1回だったり4回だったりさまざまで、個別銘柄に多いタイミングではない時期にもらえるものもある。

 いずれにせよ、高い利回りを確保したいのだったらJリートは有効な選択肢だ。物価の値上がりが続く中、インフレに強いとされる不動産関連の資産としての魅力もある。関さんのサイトをはじめ、投資法人や証券会社の取引サイトなども参考にしながら、自分の考えに合った銘柄があったら検討してみよう。

※株式投資はご自分の判断と責任に基づいておこなってください。

(AERA dot.編集部・池田正史)

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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