関さんは続ける。

新NISAを通じて、値上がり益を狙った投資とは別に、安定的な収益が期待できる分も確保したいと考える投資家にとって向いていると言えるでしょう。特に今はJリート全体の値動きを示す『東証REIT指数』が1800ポイント前後で推移し、2000ポイント超の水準をつけた数年前より依然として安い水準にあります。加えて、業績面では過去最高水準にある銘柄も少なくありません。投資するのにはよいタイミングです」

 では、今ならどんな銘柄が狙い目か。Jリートは5月15日時点で58銘柄ある。前述のように、投資対象の不動産物件によっていろいろなタイプがある。

eコマース(電子商取引)需要は拡大

 このうち関さんは、個人投資家にとって、いま注目なのは「物流施設」系の物件に投資するリートだという。

「日本ではこれから人口減少が進みますが、ネット通販などのeコマース(電子商取引)需要は拡大しそうです。中長期的にはテナント需要は高い状態が続くと考えられています。このため今後も安定的な賃料が期待できます。また、ここ2年間は、米国の金利高という『外部要因』によって外資系のスポンサーの銘柄が多い物流系のリートは資金が流出し、多くが値下がりしました。リートの投資先の物件収益低迷などの『内部要因』で値下がりしたわけではありませんから、割安感のある銘柄が多い」

 下の表に示した関さんの注目銘柄のうち、「三井不動産ロジスティクスパーク投資法人」「アドバンス・ロジスティクス投資法人」「SOSiLA物流リート投資法人」が、物流施設系のリートにあたる。

暮らしとモノ班 for promotion
「集中できる環境」整っていますか?子どもの勉強、テレワークにも役立つ環境づくりのコツ
次のページ
コロナ禍後のオフィス回帰の動きが追い風